在宅介護とは
在宅介護ていうと、付きっ切りで介護するのかな。それはちょっと厳しい…。
在宅介護と言われると何を思い浮かべますか?
家で付きっきりの介護をしている家族でしょうか。それとも毎日デイサービスなどに行って日中帯は自宅にいない介護でしょうか。
色々な形があると思いますが、簡単に言えば「家で介護を行う」です。
在宅介護は「住み慣れた家で介護を受け、生活をする」ことができるので、地域(社会参加)での繋がりを継続することもできます。
まだ一人で生活ができる方や入所しなくても大丈夫な方は無理せずに、在宅介護を受けながらゆっくりと過ごすことができますよ。
週2回のデイサービスに通い、週2回の訪問介護を受けながら在宅で生活をするという方もいるかもしれません。これも立派な在宅介護です。
つまり、「家で付きっきりになって介護を行うのだけが在宅介護ではない」ということを覚えておいてください。
在宅介護のメリットとデメリット
在宅介護を行う上でのメリット・デメリットを知りたいな。
在宅介護を行うメリットとして、一番大きいのはやはり住み慣れた家で過ごすことができるというものでしょう。そして地域のつながりも継続することができるというのも大きなメリットの一つです。
入所したり介護を受けるという事でご家族の所へ引っ越すような時、そこは未知の世界ですよね。自分だけがわからない場所で友達もいないし声かけられる人もいない。知らない家でどこに何があるかもわからないから事故にあう危険も出る。これって当事者からすると、かなり不安な状況なんです。
高齢になってから引っ越してコミュニケーションを新たにとることができる方は、特に問題ないかもしれません。しかし大体の方は、介護を受けに引っ越したわけなので、一人で出歩くこともせず、家の中で閉じこもることが多くなってしまいます。もちろん散歩とかはいくかもしれませんが、近所との付き合いからは離れて行ってしまう可能性が高いです。
ここで在宅介護を行う選択肢を考えると、自分の知っている地域で住み慣れた家で介護を受ける。というのが安心に繋がるのがわかるでしょう。地域のつながりはそのまま継続される。つまり自分の事を分かってくれている方が多いという事です。外に出ても知り合いの方も多いから、閉じこもることもなく元気だよと周りに知らせることもできます。
さらには住み慣れた家なので、変なところで躓いたりせず事故にあうリスクも少ないなどメリットが沢山あります。
訪問介護・デイサービス・訪問リハビリ・福祉用具・見守りサービスなど多くのサービスがあります。こういったものをうまく活用して、在宅介護が合うのであれば、在宅介護という選択肢も考えて見て下さい。
ご家族側からすると目の届くところで介護を行った方が安心できるという考えがあると思います。 ただ、介護負担がかかりやすくなります。それは、ご家族が介護の素人だからです。ここが在宅介護の最大のデメリットともいえる部分だともいます。
介護のプロに頼ろう
お母さんの事、わかってるつもりだったけどわからないこと多いな。私一人で決められるかな。
ご家族のご両親の事なので、ご家族の方がわかっていることがいくつもあるでしょう。しかし、それがわかっていても介護はまた違います。
私たち介護の現場で何年も働いている方も最初は素人です。そこから介護に打ち込み、多くの経験を通してこういった介助の方法があるとかこういう声掛けをすると良いかもしれない等のアドバイスができるようになります。
できればご家族ですべてやるという介護ではなく、プロを頼ってほしいと思います。その時にご家族からのアドバイスをください。そうすることで介護を受ける方は受けやすくなりますし、介護を行う方もしやすくなります。
介護は一人で行うものではなく、色々な方と協力をして行うものと認識してください。護負担がかかりすぎて辛くなったら、担当のケアマネージャーに相談してみてください。「じゃあショートステイ予約してみましょうか。」となるかもしれません。こういうことを定期的に行うことでご家族の介護負担を減らすことができたりします。
こういったサービスを使って在宅介護を行うことで、今自分の仕事を辞めるという必要はなくなるでしょうし(選択肢には上がると思います。色々な業種がありますので)、介護について自然と勉強ができると思います。
介護を始めるといつ終わるのかもわからないし常にどこかで不安になることがあると思います。
一人で考え込まないでください。一人で考えても答えは出てきません。同じ悩むのなら人に話しましょう。ケアマネージャー・職員・私のような第三者目線からお話しできる者など多くの方が、相談を受けてけています。
困ったら相談しに来てください。一人では悩まないでくださいね。