皆さん、おはようございます。
今回は在宅介護で行えるアクティビティって何だろうというお話を書いていきます。私の方にも相談で、「今まで運動やドライブが趣味だったのに、ケガで入院をして車いすになってしまってからやる気がなくなっちゃって、家で何をすればいいのかわかりません」という内容が質問ででたりします。
私がいつも伝えるのは、「できるものを探してみましょう。車いすに座っていても風船を使った運動ができたりします。ドライブが好きだったのであれば、その好きな場所にドライブしていってみて下さい。運転はできなくても助手席に座れれば臨場感を味わうこともできます。さらに好きな場所に行くことで、また来たいなと思ってリハビリを頑張れるかもしれませんよ」ということです。
ご家族はできていたことに目を向けがちですが、介護を始めてからは今できることは何かなということにも目を向けてみてほしいと思っています。
今回はこのようなことを書いていきますので、ぜひ最後まで見て下さい♪
在宅介護で行えるアクティビティを考える前に…
「在宅介護で行えるアクティビティを教えてほしい。」これはよく質問に上がる内容の一つです。単純なものから複雑なものまでいろいろとあります。ありますが、できるだけ長い期間それを続けてほしい・熱中してほしいと家族の方は思うでしょう。
私自身も自分に全く興味のないことだと集中力は続きませんし、好きなバスケを素人の方とでも一緒にできるならあっという間に時間がたちます。それだけ集中して楽しんでいるということなんですよね。
でもその前にできるならやっておいてほしいことがあります。それは趣味の深堀りです。私のことをあげましたが、誰でもですが全く興味のないことには集中することはほぼできません。つまらなく感じてしまうからです。女性であれば今までやってこなかったものにも挑戦する傾向があります。しかし、男性の場合は中々そうもいかない方が多いです。
これは昔の働き方とかも関係しているのかもしれませんし、元気なころの生活環境が関係しているのかもしれません。今高齢者と言われている男性は、若いころは働くことに熱中されていた方が多いでしょう。バブルの時期ですから稼いだお金を使って遊んだり、色々買い物なども楽しんだかもしれません。その時にもし何かしらの運動を行っていたら・車が好きで休みの日には必ず○○にドライブに行っていたなどの趣味があれば、そこを深堀すればできそうなことが見つかりやすいです。
しかし、なにも趣味はなく仕事一筋で退職してからは特に出かけず家でTVを見ている生活をされていた方の場合、中々深堀は難しいです。この場合は仕事の深堀をしていき、できることを探すというのがいいかもしれませんね。
女性の場合は結婚して専業主婦になられた方もいれば、独身の方もいらっしゃると思います。男性よりも深堀は簡単で、生活の中から深堀をすることができます。例えば料理をする・洗濯物をたたむ・裁縫をするなどですね。料理も好きな方だったら作り方はわかってるけど身体が動かないという方であれば、その作り方を伝えてご家族と一緒に作ればいいのです。編み物なども針を使わなければできるものもありますので、色々作り出すことができます。
こういった深掘りを少しでも行っておくことで、困ったときに「そういえばこんなこと言ってたな」・「こんなことやってたって言ってたな」と思い出せますので、とても大切な事なんですよ♪
実現可能か考えてみましょう
深堀をしたうえで、考えることはそれが実現可能な事なのかどうかです。
例えばですが、趣味がサバゲー(銃で撃ちあうゲーム)の方がいたとします。しかし下半身を怪我で再起不能にしてしまいました。現在は車いすで生活をしています。そんな方が上半身は動くのだからまだサバゲーをやりたいと言ったらどうしますか?正直身体機能の低下もあり、車いすということで転倒に繋がる危険もあり私はさせたくありません。
これは実現可能かどうかで考えると不可能に近い例です。ですが、さらに深堀をしたらどうでしょうか。実際に打ち合うことは無理でもゲームセンターに行くと最近は椅子に座ってゾンビを打ち倒すみたいなゲームがあったりします。それならば転倒リスクは減って激しい運動にもならにので良いと思えませんか?ゲームの椅子に座れるのかの確認など下準備は必要になりますが、ものによっては家でも行えたりします。こうやって考えていくとできないことができるんじゃないか?というところまでいって、確認・下準備をすることで、できるという確信に変わります。
小さなことでも介護ではしっかり考えることが必要です。考え・行動を起こすことで、できないだろうができるに変わったりします。これって本人からすると諦めていたものがまた少し形は違えど出来るんだというとてもうれしい感情に変わるんですよね。
在宅介護をされているご家族にあまり時間がないことは重々承知です。ですが、少しづつでよいので、考えてみて下さい。普段見られない顔を見ることができるかもしれませんよ♪
出来そうなものはとりあえずメモってみる
○○だからこれはできないという言葉。私もよく使っていました。介護に限らず、色々なところで聞く言葉の一つですよね。しかし在宅介護に目を向けたとき、そればかりでは何も進まないということがわかりました。本人にやる気があったとしても、危ないから…・転倒するかもしれないからなど理由を付けてそのやる気を消してしまうのは、とてももったいないと思います。
深堀で出た案の中でできそうなものがいくつか出てきたとしましょう。これできそうだなと思ったものはとりあえずメモっておきましょう。メモっておくことで後で見返したときに今はできないけど、回復の見込みがあるからできる様になるかもしれない。というのがわかります。出た案は一つも無駄ではありません。いろいろな見方から出た案になるので、そこからまた何かできそうなものが生まれるかもしれませんからね。
介護は状態が向上することもありますが、衰退すること・維持の状態の方が多いです。これを理解しつつ、今の状態ではどんなことができるのか一緒に話してみると、家族内でもコミュニケーションが生まれ、介護をしやすくなります。
実際にやってみよう
では出た案から実際にやってみましょう。最初の一回目はどちらも初めてなので、失敗することもあります。それはそれで大丈夫です。じゃあ次はどうやればもっと楽しめるか?というのを考えればいいんです。もしご本人に小さいお孫さんがいたら、一緒にやってもらってみて下さい。大人とも楽しいんのですが、小さい歳の子どもと一緒に遊ぶことができるというのは、どの方に聞いても大体の方は「幸せだ」という回答が返ってきます。
特養に併設されている保育園というのを最近よく見ますが、そこの方々も笑い声を聞くだけで・手を振り返してもらえただけで、表情が緩みます。大人では見られない表情が見られますよ。
ちなみに私の母親ですが、足が悪く最近手術をし現在リハビリ中です。あまり長い時間たっていることは難しいのですが、実家に帰るたびに息子用に弁当を作ってくれています。一緒に遊んで一緒にご飯を食べています。これは息子が来るから作ってくれるんですよね。これも立派なリハビリであると同時に母親の趣味である料理を息子にふるまってくれている良い実例だと思います。
母親も息子を見ると表情はかなり緩みますし、楽しそうにしています。帰る際には次回はこれ作るからねと約束しているほどです。私としても楽しくリハビリを行ってほしいとともにマンネリになら無い様にしてほしいと思っているので、息子を連れていくことはとても良いリハビリになっているのだと感じました。
最期に
在宅で行えるアクティビティというのはほんとにたくさんあります。風船バレー・塗り絵・計算問題・漢字問題・ながら体操・ゲームなど挙げればきりがないです。
誰とやるか・どうやるかなど考える時間は必要ですし、準備にも時間がかかります。それでも楽しく運動をしてもらえると家族としては嬉しいものではないでしょうか。
介護は一人ではできません。そして考えることを辞めてしまうと、どんどん辛くなってしまいます。家族内・外部の人間とたくさんコミュニケーションを取り合って、少しでも楽しく介護ができるように考えてみて下さい。
※私の塗り絵もシンプルでありながら可愛いので、検討してみて下さい♪