介護を行う上で「性格」は重要なポイント

在宅介護

昨今SNSやニュースでも取り上げられるのが、介護施設での暴力行為ですね。これは介護業界で働いている自分からすると、許せないという気持ちと自分のことが理解できてなかったのかなと思ってしまいます。

というのも、私は介護を行う上で「自分・相手の性格を理解しておくこと」って重要なことだと思っています。

介護というのは人と人の信頼から成り立つ仕事です。

実際に施設やデイサービスなどで働いていると、認知症の方やこちらの話を聞いてくれない方など様々な方がいらっしゃいます。そんな中で働くとなるとある程度自分の感情を抑制する(我慢する)ことが必須となってきます。これができないと、仕事が成り立たなくなるのです。

自分はどんな性格なんだろう

えっ私、どんな性格か自分でよくわからない…。どうしよ…。

皆さんも働いていたり生活をしている中で、一度は考えたことがあることだと思います。

自分ってどんな性格なんだろう

これって自分診断みたいなところもあって、自分の性格を知ることで自分に合う仕事ができるなんて言っている方もいらっしゃるくらいです。

私は人見知りで緊張するけどプラス思考に変えられるタイプです。

少し昔話になります。私は小さいころから大学入学までヴァイオリンを習っていました。(そんなにうまくも弾けないですが…。)中学生のとき、3年生を送る会という大きなイベントでアヴェ・マリアを披露したのを覚えています。正直言って、ものすごい緊張と汗で始まる前は手も震えていました。

なんせほぼ全校生徒の前で壇上に上がって一人で弾くんですから。

全校生徒の前で弾くのが決まった時は、失敗したらどうしよう。弾けなかったらどうしようとマイナスの感情しか出てきませんでした。

練習はヴァイオリン先生のもと・学校・家で何度も何度も練習しました。暗譜で弾くことになっていたので、かなり練習しました。その時もバスケ部でバスケをしていましたが、正直あまり力は入れられてませんでしたね。

何度も失敗して友達に聴いてもらって違和感はないか等確認してもらってるときに、女友達から言われたことが私をプラス思考に変えてくれたんです。それは

バスケの時よりもヴァイオリン弾いてる時の方がかっこいい。

この言葉は人によっては余計にプレッシャーに感じるかもしれません。しかし私はこういうことをストレートに言われると、テンションが上がるんですよね。心の中で「俺のヴァイオリン弾いてる姿かっこいいって!?え?マジでうれしい!がんばろ!」ってなりました。

本番では一か所間違えてしまいましたが上手く弾きぬけたので、良かったです。

この時から自分は緊張しまくるしマイナス思考になるけど、他人から言われたことをプラス思考に転じて考えられる人だなと思えました。

ちなみに仕事でもヴァイオリンは活きて、働き始めた頃は、勤労感謝の日などに披露したりしていました。今はもう弾けません…

他人から言われたことが自分にとってその場ではマイナスなことでも、よくよく考えたらプラスになること(アドバイスしてくれてたんだ)ってことあると思います。

私自身はそういう考え方ができると理解しつつ、奥さんからも同じようなことを言ってくれているので、やっぱり人見知りだけどプラス思考なんだ、と思えています。

話を戻しますね。

仕事で怒られてもう辞めたいって言っている方、多いです。怒られる=いじめみたいにとらえてしまう方もいらっしゃいますよね。

私もですが皆さんは、失敗して怒られての繰り返しで人生を歩んできていると思うんです。もちろん成功体験が多い方もいらっしゃるでしょうが、最初は失敗をして少し怒られたりもしたのではないでしょうか。なかなか簡単には気持ちは切り替えられないですが、私は怒られる=教えてもらっている、と考えるようにしています。

怒られている内容ってできていない内容なんですよね。だから教えてもらっていると思って聞いてメモしてを繰り返すようにしています。

皆さんはどんな性格ですか?めんどくさがり?真面目?イライラしやすい?おせっかい?面倒見が良い?同じ性格の人なんてほぼいません。自分の性格は自分だけのものです。だからこそ自分の性格を客観的に見て理解しておかないと、仕事でも在宅介護でもうまくできなくなってしまうときが来てしまいますよ。

自分の性格が好きになれない方もいると思います。性格ってとらえ方によっては良くも悪くも見えるんです。一例ですが、マイナス思考は、慎重派とか。せっかちは、やることが早い、とか。自分の性格の良いところをぜひ見つけてみてくださいね。

相手はどんな性格なんだろう

改めて母親の性格ってどんなんだろう?う~ん改めて考えると、よくわからないな…。

自分の性格を理解しただけでは介護では中々うまく使えません。相手の性格も理解することで、話を膨らませたり、我慢をすることができるようになります。

昔よく頑固じじいなんて言葉を聞いたことがあります。簡単に言うと人の話は聞かないで自分の思った通りにしか動かないおじいちゃんのことです。

人にはルーティーン(いつも行っている流れ)というものがあります。これを乱されるとイライラしてしまったりするものなんです。

わかりやすいのはスポーツを始めるときの準備でしょうか。バスケである選手はシュートを打つときにいきなり遠いところから打つのではなく、一番近いゴール下やレイアップ(スラムダンクで言う庶民シュートです笑)などから徐々に初めて最後に3ポイントを打ってフィニッシュにダンクを決めるというのがあったとします。

この通りに行うことで自分は試合に準備万端で臨めるという気持ちになり、良いプレーにもつながります。しかし、これをいきなり3ポイントからやろうなんて言われたら感覚がくるってしまい、試合でもシュートが入らなくなってしまうんです。

なので、頑固の方にはその方なりのルーティーンがあります。それを崩さないように接することで、こちらの話も少しづつ聞いてもらえ、信頼獲得につながります。頑固だから性格も頑固と決めつけないようにしてくださいね。ものすごく几帳面な方かもしれないですし色々な性格がありますからね。

相手の性格を理解していくと、在宅介護ではこの介助方法は嫌がるから違う方法はないかと考えることができるようになります。相手を理解せずに自分だけわかっていても独りよがりになってしまいますから、気を付けて下さいね。

性格を理解した上でのコミュニケーション

お互いを理解したらより向き合えるようになるよね。

お互いの性格をある程度理解できた・理解しているという方は、それを踏まえてのコミュニケーションをとってみて下さい。

性格をある程度理解してくると、どんな介助は大丈夫で、どんなことがダメなのかがわかってきます。親子といえど入ってきてほしくないパーソナルスペースというものがあります。そこに配慮をしつつ、最大限近づいてコミュニケーションをとることで、そのパーソナルスペースは少しづつ小さくなっていきます。

それでどんなサービスを取り入れていくか、どんな介助なら大丈夫なのかを、常に会話してみてください下さい。進行性の病気などでは、一回話し合ったから大丈夫というわけにはいきません。定期的に話すことで状態の変化にも反応しやすくなりますし、今どんなことを考えているのかの共有もできますよ。

まとめ

今回は性格について書きました。普段意識していない方も多いと思いますが、この記事をきっかけに改めて考えてみてくれると嬉しいです。いろんな出来事に関係してくるとても大事なことです。

ご自身の性格の把握が一人ではできないという方は、ご家族やお友達・同僚の方などに聞いてみて下さい。

私・俺ってどんな性格してるかな?って。(血液診断とかではなく実際に見て感じた性格です)

一人ではなく何人にも聞いてみることで、大体こんな性格なんだというのが見えてきます。お相手の方の性格についても改めて考えたり聞いてみて下さい。

ここが見えてくるだけで、在宅介護はしやすくなると思いますよ。だまされたと思ってぜひやってみて下さいね♪