介護を行っている時に限らず、仕事を行っている時・育児をしている時などで、一人で頑張っている方っていらっしゃいますよね。
その人に合ったやり方であればそれでよいと思っていますが、もし助けてほしいという状態なのにもかかわらず、人に頼ることができなかったら、それはすぐにでも頼ってほしいですし、周りも「大丈夫?手伝おうか?」といった声をかけてあげてほしいなと思っています。
今回は人に頼ることの大切さについてお話をしていきます。介護は一人ではできません。だからこそ周りを巻き込んで、どんどん人を頼ってほしいと思います。
相手に話しかけにくい
あの人今日もバタバタしてるな…。仕事に関係ない話だけどしなきゃいけない話だし…。しづらいなぁ…。
これはよく職場で起こりうることであり、私が管理者で働いていた時に気を付けていたことの一つです。
介護職員さんたちは現場でわからなくなったら周りと相談します。それでもわからなくなったらその上の管理者を頼ります。そして管理者からの指示で動くことができます。しかし、管理者に余裕が無かったらどうでしょう…。
自分の仕事に追われてバタバタしてるときに、職員さんたちは話しかけられるでしょうか。私は難しいと思いますし、またあとでいいやとなって退勤時間になり言えないで終わると思います。
仕事場で上の立場の方は、職員が話しかけやすい空気感を作らないといけないと思っています。たとえ自分がどんなにバタバタしたり、イライラしていようともです。
話しかけやすい空気感を作っておくことで常に自分に情報が入ってくるようになり、逆に仕事はしやすくなります。
では在宅介護をされているご家族は、どうでしょうか。介護を受けているご両親からコミュニケーションは取れていますか?ご自身からの会話のみにはなっていないですか?ご家族の中の誰かに頼りっぱなしで、他のご家族の方はコミュニケーションを取ろうとされていますか?一人にだけ負担が偏っていませんか?
どうしても介護となると介護する側とされる側に分かれてしまい、する側が強くなってしまう傾向があります。(「○○しなきゃだめ!」・「早く○○してよ」!等)
すると介護を受けている側としては、「意見を言ってもきっと聞いてもらえないから言うのをやめよう」となってしまい、ご自身の考えをあまり語らなくなってしまいます。介護は、コミュニケーションで成り立つものなので、こうなってしまうと、一方的になってしまい亀裂が入ってしまいます。
どんなに一生懸命ご両親のために行っても、一方通行になってしまうので、ご自身にもかなりのストレスが溜まっていき、それがまた相手に伝わり…と悪い連鎖で繋がってしまいます。
なので介護に参加されていないご家族もせめて介護をされてる方の話を聞くということだけは、してあげてほしいです。この姿勢を持つだけで、在宅介護は精神的にだいぶ軽くなりますからね。悪い連鎖というものが続かなくなります。だからこそ話しかけていいよという空気感を持つことは、とても大切なことの一つなのです。
頼る相手はどんな人がいいの?
頼る相手っていっても、どんな人がいいんだろう?
頼る相手はご自身がある程度わかっている相手が望ましいです。一番はご家族・担当のケアマネージャー・親戚などになるかと思います。もちろん専門家に相談するのもありだと思っています。
私のように介護経験がある人に相談をして意見をもらうこともよいと思います。
なぜかというと、やり方は一通りではないからです。同じ病気でも症状は変わってきます。その方に合わせたケアが必要になるのですが、ご家族にそれがわかる方がいれば問題はありません。しかし、大半はわからない方がほとんどです。なので、コウスケの介護相談のように経験者に相談をして何通りか意見をもらうことを私はお勧めしています。
相談者を広げすぎると訳が分からなくなってしまうので、ご自身でちゃんと把握できるくらいにしておくと良いですよ。
どう頼ったらいいの?
あまり人に頼ってことってないから、どう頼ればいいのかわかんないよ…。
よく質問されるのは、頼り方がわかりませんというものです。私はこのように回答をしています。
「頼り方はなんでも大丈夫です。助けてほしい・手伝ってほしい・アドバイスが欲しい・少しだけ手伝ってくれない?気持ちを吐き出すだけ等なんでもいいんです。大事なことは何で困っているかを伝えることです。自分で困っていることは何なのかを相手に具体的に伝えるようにしてください。そうすることで相手もこれをやればいいんだなという理解がしやすくなり、手伝ってくれる率が上がりますよ。」
漠然と「ちょっと親の介護やばいから助けてくれない?」よりも、具体的に「父の徘徊が今悩んでるところだから、何かアドバイスくれない?」の方が相談された相手は理解しやすいし、アドバイスも考えやすいですよね。
頼るときは自分の困っていることを一旦整理して、これなら相談した相手もわかってくれるかなというようにしてあげて下さい。もしかしたら整理している時に「あっ!こうすればいいんじゃないか?」って自分で答えが見つけられるかもしれませんしね。
ただ介護を始めたばかりのときは「何がわからないかわからない」って状況もあると思うので、そんなときは一人で抱え込まず、「とりあえず話を聞いてもらう」ことから始めてみてもよいと思います。
勇気を出して頼ろう!
一歩目って中々でないけど、勇気出して頑張ってみよう!!
誰に頼るか・どう頼るのか色々と不安なところはあると思います。でも一人で考えていても堂々巡りで、1歩が出ません。だからこそ相談できる人に「○○で困ってるんだけど、アドバイスくれない?」って聞いてみましょ。
勇気を出して行動をすることで、1歩前進です。話ができたら2歩前進です。アドバイスがもらえたら3歩前進です。そのアドバイスを実行できたら4歩前進です。
勇気を出して行動をすることで、一気に4歩も前進することができます。もちろん一気に4歩進む必要はありません。ご自身のペースもあるでしょうし、介護を受ける側の状態もあると思います。
でも確実に1歩は前に進んでいます。
介護では頼れない人が多いです。介護をしていることが後ろめたく感じる人もいます。わざわざ介護してるなんて言わない方が多いです。もちろん言いたくない方には言わなくていいんです。ですが、何度も言いますが介護は一人ではできません。だからこそ自分が言える相手を見つけて、頼ってほしいと思います。その頼れる相談役にコウスケの介護相談も選択肢の一つに考えてみて下さい。
介護を行う側の負担はかなり軽くなると思いますよ。
是非4歩と言わず1歩から歩みだしてみて下さいね♪